[メルボルン 16日 ロイター] - 英豪系資源大手のリオ・ティントは16日、4─6月の鉄鉱石出荷量が前年同期比で12%減少したと発表した。豪西部の鉱山操業が悪天候の影響を受けた。ただ、鉄鉱石価格の急騰を背景に、今月の決算発表は好調な内容となる見通し。

鉄鉱石出荷量は7630万トンと、UBSの予想の7600万トンを上回った。

同社は2021年暦年の出荷量が3億2500万─3億4000万トンになるとの見通しを示しているが、今回はこのレンジの下限近くになると予想した。鉄鉱石生産で世界首位の地位を再びブラジルのバーレに奪われる可能性がある。

ファット・プロフェッツ(シドニー)のアナリスト、デービッド・レノックス氏は「鉄鉱石価格高の恩恵を十分に受けるためにも生産が増えているのが好ましかった。それでもかなりの好業績を発表するだろう」と分析し、高配当と自社株買いに期待を示した。

鉄鉱石価格は、中国でコロナ後のインフラ投資が活況なことから、5月に1トン=230ドルを突破し、過去最高値を更新した。

同社が28日に発表する上半期決算は、ブーマ・コンセンサス集計のアナリスト14人の予想によると、特別項目を除く利益が109億ドルと、前年同期(47億5000万ドル)の2倍以上に増える見込み。