[東京 14日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落。13日発表の統計で中国の上半期の原油輸入量が減少したのを受け、今後の需要について警戒感が強まり、相場の重しとなっている。ただ、世界経済の回復による供給不安もなおあるため、下げは限定的となっている。

0141GMT(日本時間午前10時41分)時点で、北海ブレント先物は0.08ドル(0.1%)安の1バレル=76.41ドル。米WTI原油先物は0.13ドル(0.2%)安の75.12ドル。

中国税関総署が13日発表した上半期の原油輸入量は前年同期比3%減と、上半期としては2013年以来初めて減少した。原油輸入割当枠の不足や製油所の保守点検、世界的な原油価格上昇などが重しとなった。

ユーラシアグループは調査ノートで「原油価格の急騰で精製の利益率が低下したため、輸入が削減された」と指摘。

「石油輸出国機構(OPEC)が近く増産で合意できなければ、インドをはじめとする原価重視の新興市場で需要が崩壊する可能性が高い」と予想した。

OPECとロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は増産を巡る協議が先週決裂し、再開の見通しが立っていない。