「阪神が優勝したら経済波及効果620億円」は、どうやって計算するの?
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最後の「結局、信じていいの?」で大事なポイントが抜け落ちています。
それは「関連企業以外の売上減少が勘案されていない」です。
多くの消費者は、阪神関連支出を増やしたら、それ以外の支出を減らすもの。
経済への効果を考えるには、それも併せて判断することが必要だと思います。
注目のコメント
個人的には、産業連関表を使って関連産業で働く人の所得の増加を通じた支出増までカウントする二次波及まで計算すると過大評価になると思います。
というのも、支出増を計算する際には平均消費性向を使っているからです。
本来なら平均消費性向より低くなる限界消費性向を使わなければいけないわけですから、経済効果の試算を見る場合は二次波及まで含んでいるかいないかがポイントだと思います。要領よく纏められ、初学者には大いに勉強になる記事ですね ( ..)φメモメモ
それはそれとして「経済波及効果の利害関係者自身が見積もる場合、波及効果を大きく見積もりたいという誘惑が大きいだろうということは想像に難くない」、そして「結果の検証が困難」ということが、我が国に壮大な無駄をもたらしている可能性がありそうです。結果的に大きな赤字を出し周囲にぺんぺん草さえ生えそうな官庁主導の道路、鉄道、イベント施設等々の多くは過大な集客と経済波及効果を喧伝して開始される傾向がありますからね・・・ (・・;
ちなみに東京オリンピックが2013年から2030年の間に及ぼす波及効果は東京都で約20兆円、全国で約32兆円と推計されていました。コロナ禍で無観客開催になりそうですが、費用の多くは支出済み。これなんかも、相当過大に見積もられていたんじゃないのかな (・・?
日本最大のシンクタンクの様相を呈して官庁が君臨する我が国では、事業を実施する官庁の見積もりに異を唱える民間のシンクタンク等は少なそう。うっかり異を唱えたら、情報の宝庫である審議会などに委員が出せず、政府からの委託調査が無くなって経営が難しくなることもありそうです。こうした記事を読むにつけ、政府主導の大きな支出について、独立した第三者機関による検証を制度化する必要がありそうに感じます (^^;