[ロンドン 5日 ロイター] - 5日の原油先物価格は上昇。石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟産油国を加えた「OPECプラス」が5日に再開する予定だった閣僚級会合を延期し、減産縮小で合意できていないことが背景。

北海ブレント原油先物の清算値は0.99ドル(1.3%)高の1バレル=77.16ドル。

米WTI原油先物は直近で1ドル超高の1バレル=約76.32ドル。

OPECプラスの次回協議の日程は未定。OPECプラスは2日、8月から12月にかけて減産規模を日量200万バレル程度縮小するほか、減産期間を2022年末まで延長する案を協議したが、アラブ首長国連邦(UAE)が減産の延長について受け入れを拒否していた。

ライスタッド・エナジーの石油市場アナリスト、ルイーズ・ディクソン氏は、OPECプラスが来月に増産しないという見通しが価格を押し上げたが、同時にボラティリティーも高まったと述べ、原油価格が一時的にマイナスに転じたことに言及。

「きょうの会合が延期され、それが発表されるまでに時間がかかったことは、水面下で交渉が行われていることを示している」と述べた。

また、NGエコノミクスは、OPECプラスが合意に至らなかったことは、原油価格の一時的な押し上げ要因になるだろうとした上で、「広範な合意の終わりを示すものである可能性もあり、加盟国が増産し始めるリスクがある」と指摘した。