[東京 29日 ロイター] - 富士フイルムは29日、バイオ医薬品の開発・製造受託事業を拡大するため、FUJIFILM Diosynth Biotechnologiesの欧米拠点に約900億円の投資を行うと発表した。新型コロナウイルスのワクチンや遺伝子治療薬などのバイオ医薬品の原薬生産能力を増強させる。増強設備の稼働は2023年後半を予定している。

米国では、遺伝子組み換えタンパクワクチンの原薬の製造能力を現行の2倍にする。また、遺伝子治療薬にも対応した設備にし、新型コロナウイルスワクチンや最先端医療分野の遺伝子治療薬などの受託ニーズに応える。一方、英国では、原薬生産能力を現行の10倍以上に拡大させるほか、抗体医薬品の原薬生産能力は3倍に増強する。