(ブルームバーグ): 米ボーイングの最新鋭機777Xはさらなるテストが必要となりそうだ。昨年12月の試験飛行中に操縦士の入力なしに機体が作動した原因とみられる飛行制御ソフトウエアを含む複数の問題について、当局から対応を求められている。

米連邦航空局(FAA)はボーイングに宛てた5月13日付の書簡で、問題への対応を要求。これにより、「回帰テストの水準や変更影響分析が重大な影響を受け、実施が必要な試験飛行の回数が増える可能性があると予測している」とした。

さらに、現時点で認証時期は2023年半ばから後半以降になる見込みで、作業には「追加のリソース」が必要になり、同社の他のプロジェクトが妨げられる可能性があると指摘した。

ボーイングは1月、初の777X引き渡しは23年遅くになる見通しだと発表していた。

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FAAは27日の声明で、「FAAの安全・認証基準を満たさない限り、いかなる航空機も承認しない」と表明した。FAAの書簡については、米紙シアトル・タイムズが先に報じていた。

ボーイングの広報担当者は発表資料で、「 当社は777Xの開発全体で引き続き安全性を最重要視している」とした上で、「厳格な開発プロセスを通じ、該当する全ての要件を確実に満たせるよう取り組んでいる」と説明した。

原題:Boeing’s Updated 777 Hit With New Safety Concerns From FAA(抜粋)

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