[ロンドン 24日 ロイター] - 米クレジットカード大手ビザは24日、スウェーデンの新興フィンテック企業ティンクを18億ユーロ(22億ドル)で買収することに合意したと発表した。

ティンクは2012年創業のオープン・バンキングのプラットフォーム。銀行などの金融機関が消費者の財務データに容易にアクセスできるサービスを提供している。

同社のサービスは3400社以上の銀行などが利用。ユーザーは欧州全体で2億5000万人を超える。

ビザは、ティンクのライバルである米プレイドを53億ドルで買収する計画だったが、米政府が独占禁止法に抵触するとして提訴。1月に買収計画の撤回を迫られた。

ビザのティンク買収には、規制当局の承認が必要になる。

オープン・バンキングに関する欧州連合(EU)のルールでは、銀行は競争促進のため、登録済みのサードパーティープロバイダーによる顧客データへのアクセスを許可する必要がある。

このルールの施行を受けて、ティンクなどのフィンテック企業の事業機会が拡大。フィンテック企業はサードパーティーと銀行が顧客データにアクセスするための技術を提供している。

ビザは、ティンクのブランドと経営陣を維持する。本社も引き続きストックホルムに置く。