[東京 24日 ロイター] - 加藤勝信官房長官は24日午後の会見で、天皇陛下が東京五輪開催によって新型コロナウイルスの感染拡大につながらないか懸念されていると拝察すると西村泰彦宮内庁長官が会見で発言したことに対し、その見解は同長官の考え方が示されたものと述べた。

加藤官房長官は、西村長官の発言に関し「宮内庁長官自身の考え方を述べられたと承知している」と指摘。政府としては、安全・安心な東京大会の実現に向け、着実に準備を進めてきたいと繰り返した。

共同通信によると、西村長官は24日の定例記者会見で、東京五輪・パラリンピックへの天皇陛下の受け止めについて「陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変心配されている。国民に不安の声がある中で、開催が感染拡大につながらないか、懸念されていると拝察している」と述べた。

一方、新型コロナウイルスワクチンの接種回数が、目標の1日100万回を超えたのは、6月9日、15、16日だったとし、7月末までに希望する高齢者に2回の接種を行うとの目標に関しても、全ての自治体から「見通しが立っている」との回答があったと述べた。

また、6月23日現在における65歳以上の高齢者の接種率は、1回接種が33.6%、2回接種が17.5%となっており、合計で51.1%の高齢者が1回以上接種したと語った。