[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが下落。米連邦準備理事会(FRB)がタカ派姿勢に傾く中、ドル買いが一服した。新型コロナウイルス禍に見舞われた昨年3月以降続くドルベアの流れが収束するかどうかに注目が集まる。

CIBCキャピタル・マーケッツの北米FX戦略部長、バイパン・レイ氏は「ドルショートに少し偏りすぎていたポジションを一掃しようとする動きが見られた。足元、市場は一息ついてから、このドル高傾向を予測するかどうかを決めようとしている」と述べた。

連邦準備理事会(FRB)当局者発言では、セントルイス地区連銀のブラード総裁とダラス地区連銀のカプラン総裁が、テーパリング(量的緩和の縮小)を早めに進めれば、利上げを巡って一段と柔軟な対応が可能になるという考えを表明。また、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、米経済が新型コロナウイルス感染拡大で引き起こされた危機から急速に回復しているとしながらも、FRBが現行の景気支援策の一部を引き揚げるには一段の進展が必要との認識を示した。

22日にはパウエルFRB議長が下院委員会で証言を行うことになっており、発言内容が注目される。

ドルは通貨バスケットに対し0.44%安の91.849。ユーロ/ドルは0.41%高の1.1917ドル。ドル/円は0.03%高の110.29円。ポンド/ドルは1.03%高の1.3933ドル。

最近の市場の動きについて、一部の関係者は投資家による巻き戻しで誇張されており、世界経済の回復に伴い、ドルは依然として売り圧力に直面していると指摘。ウェルズ・ファーゴのアナリストはリポートの中で「当社のドル安観を支えるコア・テーゼに大きな変更はない」と述べた。

暗号資産(仮想通貨)ではビットコインが8.57%安の3万2540ドル。イーサは13.13%安の1948ドル。

ドル/円 NY終値 110.30/110.34

始値 110.11

高値 110.34

安値 110.08

ユーロ/ドル NY終値 1.1915/1.1919

始値 1.1893

高値 1.1921

安値 1.1886