中国のビットコイン採掘、広範囲で取り締まり強化 四川省も対象に

［上海／香港　１９日　ロイター］ - 中国当局は、暗号資産（仮想通貨）ビットコインのマイニング（採掘）に対する取り締まりを強化しており、新たに四川省でもマイニングプロジェクトの閉鎖を命じた。

中国では暗号資産のマイニングが盛んで、世界のビットコインの生産の半分以上が中国国内で行われている。しかし、中国国務院（内閣に相当）は先月、金融分野のリスク抑制に向けた一連の措置として、ビットコインのマイニングと取引を取り締まると発表した。

内モンゴルなどマイニングが活発な地域の中には、マイニング（コンピューターを使った生成作業）で、大気汚染を引き起こす石炭火力発電を利用していることを規制の理由として挙げているところもある。

一方、主に水力発電を利用している四川省のマイニングに閉鎖命令が出たことは、当局が石炭火力発電を利用しないプロジェクトについても規制を強化している可能性をうかがわせている。

ニューヨーク大学法学部の非常勤教授、ウィンストン・マー氏は「（マイニングに）再生可能エネルギーを使ったとしても（規制回避の）役には立たない」と指摘。内モンゴル、新疆ウイグル自治区、雲南省、四川省の４大マイニング地域で取り締まりが強化されているが、後者２つは水力発電、前者２つは石炭火力発電が主に使われていると説明した。

コメント

注目のコメント

• 山下 健一

  一般社団法人 日本暗号通貨技能検定協会 代表理事

  ・2021年06月21日

  中国国内のマイニングが規制されたとしても、それは何の問題にもつながらないと思われます。エルサルバドルでビットコインが法定通貨となり地熱発電でマイニングを推進するという国策が動き出すように、発展途上国においては規制された国のマイナーを呼び込み、外貨を稼ぐという政策も可能となります。ビットコインはドルやユーロ、円などの法定通貨と違い、国による規制を受けない通貨です。今後は、大国ではなく柔軟に規制をコントロールできる国が、数十年後の未来において優位に立っているかもしれません。