[ロンドン 18日 ロイター] - 今週開催された石油輸出国機構(OPEC)の専門委員会で、原油価格が上昇しているにもかかわらず、2021年の米石油生産の伸びは限定的である可能性が高いとの見通しが示されたことが、関係者の話で分かった。一方、22年はシェールオイル生産が大幅に増加する可能性があるという。

関係者によると、OPEC経済委員会(ECB)が15日に、OPECとロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」の技術専門委員会が17日に会合を開催。今年の米石油生産量の伸びは日量20万バレルと低水準にとどまる一方、22年については日量50万─130万バレルの伸びが予想されるとした。

米シェールオイルの生産量は通常、石油価格に連動するが、関係者は「シェールオイル生産に関する一般的な見解は、価格が上昇すれば増加するだろうが、急速ではないというものだった」と指摘。米国の生産業者は供給拡大よりも「投資規律と投資家へのフリーキャッシュフロー」を引き続き重視しているとした。

シェールオイル生産の大幅な増加が見込まれないことで、OPECプラスによる市場の管理が容易になる可能性がある。OPECプラスは石油需要の回復に伴い、減産幅を段階的に縮小している。次回会合は7月1日の予定。