[18日 ロイター] - 米アルファベット傘下のグーグルは、肌の色の分類で国際基準となっている「フィッツパトリック分類(FST)」に代わる方法を研究していることを今週、ロイターに明らかにした。

技術者や皮膚科医などから専門家の間で、FSTでは有色人種を対象とした製品の評価で正しい結果が得られないと声が高まっていることが背景にある。

FSTは顔認識システムやスマートウォッチの心拍センサーなどが肌の色に関係なく機能するかなどを測定するために用いられている。

肌の色を6種類に分け、「白」で4つ、「黒」と「茶」にそれぞれ1つのカテゴリーを設けているが、有色人種の多様性を無視しているとの批判が出ている。

グーグルは「製品開発に役立つより包括的な代替手段に取り組んでいる」とし、科学・医学の専門家などと協力していくと説明したが、具体的な内容は明らかにしていない。

マイクロソフト、アップル、ガーミンは健康関連のセンサーの開発でFSTを参照している。

米カリフォルニア大学サンディエゴ校の医師らは、スマートウォッチで肌の色が濃い人の心拍数を測定する際に、FSTによってゆがみが生じる可能性があるとの論文を昨年発表している。

マイクロソフトはFSTが不完全だと認めている。アップルはさまざまな肌の色の人を対象に多様な測定方法でテストを行っており、FSTはその一部にすぎないと説明した。ガーミンは広範なテストを行っているため、測定値は信頼できるとの立場を示した。