[ヘルシンキ 15日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は15日、債券を買い入れる「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」からの移行をECBが「そのうち」協議するとしつつ、早ければ9月かもしれないと述べた。

レーン総裁は記者会見で「私の想定では9月だが、どこかの時点でわれわれが先の道のりを協議する公算は大きい。しかし、話した通り、今はあとになって後悔するよりも安全策を取り、ユーロ圏の好ましい資金調達環境を確実に実現することが重要だ」と述べた。

また、ECBが繰り返し決定しているように、1兆8500億ユーロ規模のPEPPは少なくとも来年3月まで継続すると付け加えた。●自身も直近のECB理事会決定を全面的に支持しているとした。

ECBが経済見通しを次回公表するのは9月9日。ECBウォッチャーは、この際に初めて緊急債券買い入れプログラムの縮小方法および以前からある厳格な「資産買い入れプログラム(APP)」への回帰をECBが議論すると見ている。

また、一部政策当局者はECBがインフレを過小評価している可能性があると警告しているものの、レーン総裁は今年の物価上昇は一時的であり、ECBが調べる必要があると主張した。