[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価指数がまちまちとなった。明確な手掛かり材料に欠け、機関投資家の動きが鈍い一方、個人投資家による「ミーム株」(ネットの情報拡散で取引される銘柄)物色は継続した。

3指数とも狭いレンジでの取引となり、S&P総合500種とダウ工業株30種はほぼ横ばいで終了。終値は最高値から約0.5%圏内だった。

テクノロジー株の比重が大きいナスダック総合はアマゾン・ドット・コムやアップルに支援され、0.31%上昇した。

キングズビュー・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は「市場はインフレ指標の発表や米連邦準備理事会(FRB)からの手掛かり、決算シーズンを待っている。きょうは市場の材料があまりない」と指摘した。

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数)は約1年ぶり低水準となった。

ミーム株の上昇が続く中、小型株で構成するラッセル2000指数が大型株をアウトパフォームした。

ミーム株の保険会社クローバー・ヘルス・​インベストメンツは85.8%値上がりし、ナスダック銘柄で最大の上昇率を記録した。

ゲームストップ、ベッド・バス・アンド・ビヨンド、ワークホース・グループなど、その他のミーム株は7─12%高。

S&Pの主要11セクターでは一般消費財が最大の上昇率を記録。一方、公益事業は下げが最大だった。

中国乗用車協会(CPCA)によると、電気自動車(EV)大手テスラが中国国内で製造したEV(輸出を含む)の販売台数は5月に前月比29%増加した。テスラ株はこのデータを受けて一時上昇したが、終値は0.3%安となった。

航空機大手ボーイングは、サウスウエスト航空が「737MAX7」を34機発注したと発表したことを受けて一時上昇したが、その後上げ幅を縮小しほぼ横ばいで引けた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.74対1の比率で上回った。ナスダックでは1.66対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は118億2000万株。直近20営業日の平均は107億5000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 34599.82 -30.42 -0.09 34645.84 34665.38 34452.94

前営業日終値 34630.24

ナスダック総合 13924.91 +43.19 +0.31 13946.32 13981.72 13831.98

前営業日終値 13881.72

S&P総合500種 4227.26 +0.74 +0.02 4233.81 4236.74 4208.41

前営業日終値 4226.52

ダウ輸送株20種 15480.78 +48.68 +0.32

ダウ公共株15種 894.26 -7.83 -0.87

フィラデルフィア半導体 3171.22 -20.44 -0.64

VIX指数 17.07 +0.65 +3.96

S&P一般消費財 1378.83 +13.14 +0.96

S&P素材 544.71 +0.85 +0.16

S&P工業 884.52 +2.26 +0.26

S&P主要消費財 725.16 -6.22 -0.85

S&P金融 632.49 -1.25 -0.20

S&P不動産 282.16 +1.44 +0.51

S&Pエネルギー 417.89 +3.64 +0.88

S&Pヘルスケア 1420.48 -5.12 -0.36

S&P通信サービス 259.45 -0.59 -0.23

S&P情報技術 2455.77 +0.54 +0.02

S&P公益事業 328.02 -3.00 -0.91

NYSE出来高 9.72億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 28985 - 75 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 28985 - 75 大阪比