対面授業なしは「義務不履行」 学生が明星大を提訴へ
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教員側としては、これまで対面で行ってきた蓄積があるので、対面を継続するというのが最も楽です。この手の話題のとき、オンラインの方が安易と思われてしまうのが個人的にはどうにも解せません。そんなに手抜き講義にシフトした先生が多かったんだろうか。
対面にシフトすることを考えるとき、大学という場があまりにコロナに対して向いていないということに気付かされます。数千人規模の学生が、それぞれ別々の時間割で動き、同じタイミングで学食を利用したりするため、仮にクラスターが発生したような場合に誰が誰と接触したかなどを追うのは至難のわざです。(若者は重症化しないのだし、もはやそんな追跡は不要という考えもあるかもしれませんが)
座席も基本的には必要最低数しか用意されておらず、人気講義には立ち見が出たりもするわけで、密を避けるのに向きません。
学生の多くがバイトをしていて、交流の範囲も非常に広くなります。そういういろんな人と交流を持てるところが大学の良さでもあったわけですが、それが安易に対面再開としにくい部分でもあります。
中高は再開してるのにと比較されることも多いですが、上記特徴は中高にはない部分かと思います。
また、仮に対面全面解禁となったとしても、このコロナ禍で登校したくないという学生もいるはずで、そちらにも配慮しなければならないので、うちの学科は一部実験関係の講義は対面化していますが、これに参加しないと単位を出さない、というのは勿論せずに、ハイブリッド化の工夫をしたりしています。
どこの大学も安易にオンラインということはなく、いろんなオプションを考えながら選んでいるというのはご理解いただきたいなと思います。
注目のコメント
「なぜ丁寧な説明もなくオンライン授業を続けるのか」という指摘が重要なところと思います。
オンラインにせざるを得ないことが、大学や教員にとっても、苦渋の決断であることは間違いありません。
少なくとも私の所属している部署では、身体の安全と教育効果の最善のバランスは何かということが、オンラインの会議で何時間も話し合われていました。
でも、そうした過程は学生に伝わっていない。
大学から学生に向けて出される通知は、書面一枚であったり、ウェブサイト上からの一方的な通知。
「なぜこんな大事なことを、紙ぺら1枚で言ってくるんだ」と感じる学生の気持ちは痛いほどわかります。
私が学生なら間違いなくそう感じるでしょう。
大学の意思決定に際して、学生との双方向的な対話があれば、また違ったのかもしれません。
大学は教員と経営側だけのものではない、ということを改めて認識する必要があるように思います。米国でも対面授業が受けられなかった大学生が学費の返還を求める訴訟が300件以上起きましたが、報道によればその多くは却下されたとのこと。一方、お隣の韓国では一部で学費が返還されているようです。https://mainichi.jp/articles/20201203/k00/00m/040/105000c
この1年、日本でキャンパスにほとんど行くことができなかった大学生やオンライン授業でコロナ前よりも負担が大きくなった教員を取材しましたが、どちらの立場もよくわかります。難しい問題だと思います。当該学生の言う「オンライン授業を安易に続ける大学に不安や疑問を感じる学生は多い。」の「安易に」がどのようなものか?それが分からないとコメントしづらい。一方で、そもそも大学とは何か?を改めて考える契機になる。海外の名だたる大学の質の高い授業が受講できることになったのは、オンラインの利点。