[7日 ロイター] - 映画館チェーン大手AMCエンターテインメントなど、米株市場で個人投資家に人気の高い「ミーム株」(ネットの情報拡散で取引される銘柄)の急騰が続く中、米証券取引委員会(SEC)は不正行為や市場操作の兆候を調査していると発表した。

SECは7日の声明で「特定銘柄のボラティリティーを踏まえ、市場の混乱や操作的な取引、その他の不正行為の有無を判断するため、引き続き市場を監視する。連邦証券法違反が見つかった場合には、個人投資家を保護するための措置を実施する」とした。

ミーム株は個人投資家の買いを集め7日も上昇。AMCエンターテインメントは約15%高で、過去5営業日では111%上昇。ブラックベリーの米上場株も約14%上昇し、月初来では57%高となった。

年初来ではAMCが約2500%、ゲームストップは1300%超、それぞれ急伸している。

オンライン掲示板「レディット」内の株式取引フォーラム「ウォールストリートベッツ」では7日、空売りの標的になっている保険会社クローバー・ヘルス・インベストメンツへの言及が目立ち、同フォーラムで次のショートスクイーズ(空売りの締め上げ)の標的になると示唆する投稿も見られた。

クローバーは7日の取引で32%急伸した。

個人投資家主導でこれらの銘柄が上昇する中でも、大半のアナリストは目標株価の引き上げを控えている。また、ここ1週間でアナリスト2人がゲームストップ株のカバーを停止した。

その1人であるテルシー・アドバイザリー・グループのジョセフ・フェルドマン氏は「ファンダメンタルズ(基礎的条件)と比べて現在の株価水準を正当化するのは難しい」と述べた。同氏はゲームストップ株の投資判断を「アンダーパフォーム」、目標株価は7日の値を90%近く下回る水準としていた。

バンク・オブ・アメリカも先週、「リソースの再配分」を理由にゲームストップ株のカバーを停止した。