2021/5/26

【FIRE】30歳で経済的自立を達成した「私の金銭感覚」

NewsPicks編集部
今年に入り、「FIRE」という言葉を耳にすることが増えてきた。
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、貯蓄や投資で資産を増やすとともに、無駄な支出を削ぎ落として「経済的自立」を達成し、若年でセミリタイアを目指すことを指す。
元々はアメリカのミレニアル世代を中心に支持されてきた概念だが、ブログ「三菱サラリーマンが株式投資でセミリタイア目指してみた」の管理人、穂高唯希氏が火付け役となり、日本でも注目されるようになってきた。
「FIRE」(金融カテゴリ)の検索ボリュームは増加傾向にある
昨年のNewsPicksのインタビューでも語られた通り、三菱グループの大企業で勤務していた穂高氏は、30歳のときに金融資産7000万円、月平均の株式配当が20万円となり、月々の生活費を上回る状態を実現したことから会社を退職した。
FIREと聞くと、どうしても資産運用面に意識が向きがちだが、実は「支出の最適化」こそが成功の鍵を握る。
たとえば、月30万円の生活費を投資の利益で賄おうとすると、税引き後の利回りが4%だとすれば、元本は9000万円(30万円×12カ月÷4%)必要だ。
しかし必要な生活費が月20万円に下がれば、元本は6000万円(20万円×12カ月÷4%)で済む。月10万円の削減は大変だとしても、月数万円でも削減できた場合、必要な元本は1千万円以上減るのだ。
そこで今回は、「支出の最適化」をテーマに、穂高氏にインタビューを実施。30歳で経済的自由を達成した穂高氏の、地に足のついた金銭感覚が明かされる。
INDEX
  • いい部屋はいずれ「慣れる」
  • 周囲には、お金を使う人が多かったが
  • FXの大失敗で金銭感覚が変わる
  • 仕事以外に、充足できる場所を持つ
  • 「退職後の生活」のリアル

いい部屋はいずれ「慣れる」

──著書でも明かしている通り、穂高さんは大企業にサラリーマンとして勤務する中で、資産運用と「支出の最適化」を行って、30歳で経済的自立を達成されました。
穂高 今でこそ「支出の最適化」を行い、納得のいくお金の使い方をしていますが、最初からそうしたスタイルができたわけではありませんでした。