[ロンドン 20日 ロイター] - ロシアのアンドレイ・ケリン駐英大使は20日、先進7カ国(G7)外相会合がロシアと中国を最大の脅威と指摘する共同声明を採択したことについて、中ロの緊密化を後押しする「危険なゲーム」との認識を示した。

G7外相は5日、共同声明を採択し、中国とロシア、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が現在の最大の脅威と指摘。ロシアについては「無責任で不安定な行動のネガティブなパターンが続いていることを深く懸念している」と言及した。

ケリン大使はロイターとのインタビューで、G7の批判には根拠がなく攻撃的で、ロシア人の西側諸国に対する反感をあおっていると指摘。ロシアと中国が同盟関係にはないものの、こうした批判によって「両国の関係が深まり、西側諸国が呈する課題への結束が強まることになる」と述べた。

また、G7や主要8カ国(G8)復帰について、ロシアは「意欲的ではない」と述べた。G7やG8は「もはや権威を失っている」との見方を示した上で、ロシアは20カ国・地域(G20)や上海協力機構(SCO)などに関心があるとした。

次回のG7首脳会談(サミット)は6月11─13日、英コーンウォールで開催され、ロシアのプーチン大統領への対応が議題に含まれる見通し。