[パリ 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は16日付の仏紙レゼコーに掲載されたインタビューで、EUによる追加の景気刺激策について、現時点での検討に否定的な考えを示した。まずは現行の7500億ユーロ(約9100億ドル)規模の対策を着実に進めるべきだと強調した。

ベステアー氏は、追加刺激策の検討は時期尚早との考えを示し、「必要だと確信が持てない新たな刺激策を論じるのは、少し奇妙な話だ」と強調した。

米国のバイデン政権は新型コロナウイルスの感染拡大でダメージを受けた経済の再建に向け、4兆ドル規模の経済対策を提案。欧州の一部でも、一部でコロナ後の企業活動や投資を後押しするために追加対策が必要との声が上がっている。

7500億ユーロ規模の経済対策は昨夏に加盟国間で合意されたが、各国にはまだ資金が分配されていない。コロナ対策のための復興基金の倍増を求めているボーヌ仏欧州問題担当相は16日、ハイテクなどの分野への投資拡大を検討すべきだとの考えを示した。