[ワシントン 14日 ロイター] - 米商務省が14日に発表した3月の企業在庫は前月比0.3%増と、控えめな伸びとなった。自動車やほかのモノの生産の重しとなっている原材料不足が抑制要因となったとみられる。市場予想と一致した。

2月の企業在庫は0.6%増だった。3月の前年同月比は横ばい。

小売在庫は前月比1.4%減。2月は0.1%増加していた。3月は自動車が6.1%減少。半導体チップが世界的に不足する中で自動車生産が低迷しており、自動車在庫を押し下げている。

国内総生産(GDP)算出に用いられる自動車を除く小売在庫は0.6%増加した。

経済活動の再開と大規模な景気刺激策の影響で国内需要が急増する中、企業在庫は第1・四半期に減った。工場で原材料が不足していることや、港で輸入品を船から降ろす人手が足りていないことから、企業は在庫を再び積み上げるのに苦労する可能性がある。

在庫は第1・四半期GDPを2.64%ポイント押し下げる方向に働いた。それでも第1・四半期GDPは年率で6.4%増加した。2020年第4・四半期は4.3%増だった。

卸売在庫は1.3%増、製造業在庫は0.7%増だった。

企業売上高は5.7%増と、2月の1.6%減から持ち直した。3月の販売ペースに基づく在庫解消に必要な期間は1.23カ月と、前月の1.30カ月から減った。