[上海 14日 ロイター] - 中国証券投資基金業協会(AMAC)が13日夜発表した第1・四半期末時点のMMF(マネー・マーケット・ファンド)を除く投資信託販売残高は、アリババ・グループ傘下の金融会社アント・グループが8901億元(1382億3000万ドル)でトップだった。

招商銀行が7079億元でこれに続き、最大手銀行の中国工商銀行(ICBC)が3位となった。

AMACがこうした順位を公表するのはこれが初めて。銀行の窓口を通さずにモバイルアプリやインターネットでファンドを販売する独立系ファンドアドバイザーの影響力が急速に高まっていることが浮き彫りになった。

Zベン・アドバイザーズのディレクター、イバン・シー氏はアントが首位になったことについて「大手テクノロジー企業が支援する独立系ファンドアドバイザーの強さを示している」と指摘。顧客基盤の厚さや市場の動向への適応能力、サービスなどの開発力が優れていると分析した。

また投資家は株式ファンドからアントが主力とする債券関連の商品に乗り換えており、リスク選好度が低下している可能性があるとの見方を示した。