[ワシントン 12日 ロイター] - 米上院商業委員会は12日、中国に対抗するため米国の基礎研究や先端技術研究開発に5年間で1100億ドル超を拠出する超党派の「エンドレス・フロンティア法案」を賛成多数で承認した。

同法案の対象となるのは、人工知能(AI)、半導体、量子計算、バイオ技術などの主要技術分野における基礎・応用研究や商業化、教育・訓練プログラム。

法案は上院本会議で可決される必要がある。下院でも同様の法案が検討されている。

上院商業委のキャントウェル委員長は「新興国は米国で生まれた科学や情報の一部をうまく利用している。米国の研究開発インフラを見直す必要がある」と述べた。

法案には、車載半導体不足などの問題に対応するため、追加で100億ドルを投じ、少なくとも10地域をテクノロジーハブに指定することや、サプライチェーンの危機対策を導入することも盛り込まれている。

一部の議員は米国での自動運転車普及に向け、自動運転車の安全基準を有人運転の基準より緩和する法案を盛り込むよう求めていたが、実現しなかった。