[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米国株式市場は大幅続落。S&P総合500種は2月以来の大幅な下落率を記録した。4月の米消費者物価指数(CPI)の総合指数が前年比で約12年半ぶりの大幅な伸びとなったことを受け、予想よりも早期に利上げが実施される可能性があるとの懸念が強まった。

CPIは、総合指数が前年比4.2%上昇。食品・エネルギーを除いたコア指数は前年比3.0%上昇と、米連邦準備理事会(FRB)が目標とする年平均2%を上回った。

エクイティ・キャピタルのマクロエコノミスト、スチュアート・コール氏は「今後はFRBがいつまで市場に反してハト派スタンスを維持できるかが大きな問題だ」と指摘。「特に企業が労働者の復帰を促すため賃金を引き上げ始めれば、インフレは一時的というFRBの議論に大きな穴があく」と述べた。

S&P500の主要11セクターのうち10セクターがマイナス圏で引け、一般消費財の下げが最大となった。原油高を背景にエネルギーは上昇した。

アマゾン・ドット・コム、アップル、アルファベット、マイクロソフト、テスラなど大型株は割高感を意識して売られ、2%超の下げとなった。

ウェドブッシュ証券の株式担当マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「高金利環境ではハイテク株のバリュエーションの魅力度が低下するという懸念がある」と指摘した。

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は、3月4日以来の高水準で取引を終えた。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を6.05対1の比率で上回った。ナスダックでは3.84対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は118億2000万株。直近20営業日の平均は104億4000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33587.66 -681.50 -1.99 34206.40 34207.87 33555.22

前営業日終値 34269.16

ナスダック総合 13031.68 -357.75 -2.67 13215.49 13288.61 13002.54

前営業日終値 13389.43

S&P総合500種 4063.04 -89.06 -2.14 4130.55 4134.73 4056.88

前営業日終値 4152.10

ダウ輸送株20種 15348.59 -359.76 -2.29

ダウ公共株15種 889.10 -21.04 -2.31

フィラデルフィア半導体 2851.15 -124.86 -4.20

VIX指数 27.59 +5.75 +26.33

S&P一般消費財 1333.34 -45.23 -3.28

S&P素材 537.24 -14.00 -2.54

S&P工業 856.82 -21.46 -2.44

S&P主要消費財 714.63 -9.56 -1.32

S&P金融 608.11 -7.98 -1.29

S&P不動産 256.44 -6.22 -2.37

S&Pエネルギー 394.33 +0.24 +0.06

S&Pヘルスケア 1417.53 -14.38 -1.00

S&P通信サービス 246.46 -5.10 -2.03

S&P情報技術 2304.75 -67.97 -2.86

S&P公益事業 326.69 -7.87 -2.35

NYSE出来高 11.19億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 27750 - 390 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 27745 - 395 大阪比