[ロンドン 11日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)が11日公表したリポートによると、昨年、再生可能エネルギーの発電能力が過去20年で最大の伸びを記録した。

「再生可能エネルギー市場アウトルック」リポートによると、2020年の再生可能エネルギーの発電能力は45%増の280ギガワット(GW)。新型コロナウイルス禍で供給網の混乱や建設の遅れがあったにも関わらず、伸び率は1999年以降で最大となった。

能力拡大の50%は中国。中国は今年の伸びの45%、22年の伸びの58%を占める見通し。

今年の世界の再生可能エネルギー発電能力は270GW程度拡大、22年は280GW近く拡大すると予想。昨年11月の予想から25%以上、上方修正した。

風力、太陽光、バイオなどの洋上、陸上発電設備の昨年の政府入札は75GW相当で前年から20%増加した。

IEAのビロル事務局長は「風力・太陽光発電は、気候変動目標について楽観的になれるさらなる根拠だ。昨年、世界全体の電力セクター拡大の90%は再生可能エネルギーだった」と述べた。

その上で、政府は太陽光・風力発電インフラ、バイオや地熱といったその他再生可能技術への投資拡大を促す政策を打ち出す必要があると指摘した。