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注目のコメント
中国関連の名ジャーナリスト高口さんにインタビューいただきました。
中国のトレンドはスピーディーに移り変わります。個人的には半年周期でメイントレンドが生まれている感覚ですが、その栄枯盛衰が激しいのは「殺到経済」と言われる現象が引き金になっていることも多いと感じます。そこで大事なのは本質的に変わらない原則です。何がトレンドで、何が本質・原則か。これを捉えることで、中国のビジネスやマーケティングのやり方は大きく変わってきます。
1つの事例ではありますが、少しでも役立つ情報であれば幸いです。新たなマーケティングチャネルをいち早く発見し、顧客獲得コストを引き下げる。世界一のEC大国・中国ではマーケティングをめぐっても生き馬の目を抜く競争がくり広げられています。
動画配信とネットショッピングを融合させたライブコマースから、農村のレンガ壁に書かれるペンキ広告をスマホから発注できる街頭広告のデジタル注文システムまで、さまざまなアイデアが生まれています。
しかし、競争が激しい中国では、「お得な新チャネル」にもあっという間にクライアントが殺到し、コストパフォーマンスは悪化してしまいます。
このいたちごっこを抜け出すべく、データ分析を活用して、ロイヤルカスタマーを築いていく。そうした新しい取り組みが注目を集めています。
中国のマーケティング事情に詳しい、トレンドExpressの濱野社長にお話をうかがいました。少し角度を変えてビジネスモデル視点でコメントしますと
ロイヤルカスタマー囲い込み事例として良く挙げられる
小米Xiaomi(家電) / 完美日記Perfect Diary(コスメ)
/ 蔚来NIO(EV)等は全て共通点があります
・上流(ブランドコンセプト/企画設計/資金調達)と
下流(マーケ/ファンマネジ)にフォーカス
・真ん中(労働集約的な生産/加工)は他社委託
→ AppleとFoxconnの例で言うと、これらブランドは
業種問わずAppleポジションを取りに行っている
中国では従来メーカーは"スマイルカーブの底"に陥って
いたところ、寧ろ「高付加価値な両端に集中することで
高評価受けられ、手っ取り早く上場もできる」となり
上記トレンドが分野横断的に表出しています
・EVでも、新興三兄弟(NIO / 小鹏 / 理想)だけでなく
Baidu / Alibaba / Huaweiも同ポジションで参入
(FoxconnすらEVではこのポジション狙いで面白い)
・消費財でも、外資出身者がブランディング/IRと
デジタル上のファンマネジに注力、生産は外資OEM
先をそのまま利用(これは何だか...)
→ 個人的に”スマイルカーブをハックしている”印象
ただ、もちろんミクロにはマーケ/ファンマネジのやり方
に各社特徴あり、特に10年前から愚直にやり続けている
小米は立派と思います
・小米: 100人のコアファンから初期製品が誕生
-技術系ネット掲示板からファン候補100人を一本釣り
-エンジニアは1日100通、CEOすら1時間はファンと
やり取りに時間投下するよう初期はKPI化
-製品化の際にクレジットに全員の名前を記載
→ 今は8段階の会員制組織にまで発展
マス向け一般消費財のPerfect Diaryと、ハイエンド向け
耐久消費財のNIOは全くの対極にあるのも面白いです
・Perfect Diary: 短期的/効率的な刈り取り中心
-ファンとのWeChatグループの運営KPIは売上中心、
グループ寿命平均18ヶ月
-流行り廃りある商品で仕方ないかもしれないが、
中長期ファン育成出来るのだろうか
・NIO: ハイエンド向けの高級おもてなしサービス
-ラウンジ利用、海外のF1コース利用 等
-ファンマネジに売上KPIなし