[ワシントン 5日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は5日、米国の失業率はFRBが3月に示した見通しよりも速く低下し、経済は予想よりも速いペースで成長している可能性があると述べた。

ボウマン理事は、自身の見通しは3月の時点ではFRB当局者の中核的見通しと一致していたとしながらも、「経済活動が上向き、特に新型コロナウイルス感染拡大に起因する一段の悪化を巡るリスクが後退していることが、入手されるデータで示されている」と指摘。実質経済成長率は3月にFRBが公表した当局者の見通しの5.8─6.6%に「近づくか、上限を上回る」可能性があると述べた。

雇用情勢については「春から夏にかけて雇用創出ペースが異例に力強い状態が続くと予想している」とし、失業率は「一段と低下する可能性がある」と語った。

ただ、景気回復が力強さを増していることがFRBの政策変更につながるとの考えは示さず、過度で根強いインフレ高進のリスクは「なお小さい」とするFRBの見方に賛同を表明。雇用の伸びは力強さを増すと予想されているが「この先にはまだ長い道のりが残されている」と語った。

FRBは3月の連邦公開市場委員会(FOMC)に合わせて公表した金利・経済見通しで、2021年の経済成長率は6.5%、失業率は年末までに4.5%に低下するとの見通しを示している。