[5日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が5日発表した第1・四半期決算は、世界的な半導体不足にもかかわらず、利益が予想を大幅に上回った。コスト削減に加え、利益率が高いピックアップトラックとスポーツ用多目的車(SUV)に注力したことが奏功した。通年業績については、調整後の税引前利益が予想の上限近くになるとの見通しを示した。

第1・四半期の純利益は30億ドル(1株当たり2.03ドル)と、前年同期の2億9400万ドル(同0.17ドル)から急増。一時項目を除く1株利益は2.25ドルと、アナリスト予想の1.04ドルを大幅に上回った。

ただ、売上高は325億ドルと、327億ドルからやや減少。アナリスト予想は327億ドルだった。

今年の設備投資計画は90億─100億ドル。バーラ最高経営責任者(CEO)によると、このうち約70億ドルを電気自動車と自動運転車の開発に振り向ける。

バーラCEOは、フルサイズピックアップトラックの「シボレー・シルバラード」のほか、「GMCユーコン」や「キャデラック・エスカレード」などの需要が高い車種に注力すると表明。半導体不足については、第2・四半期に悪化するものの、下半期には改善するとの見方を示した。

GMは通年業績見通しを維持。調整後の税引前利益は予想の100億─110億ドルの上限近くになるとの見通しを示した。半導体不足で通年の利益が15億─20億ドル縮小する恐れがあるとの見通しも維持した。