[北京 30日 ロイター] - 中国国家統計局が30日発表した4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.1と前月の51.9から低下した。供給や輸送のボトルネックが生産を圧迫したほか、外需の伸びが鈍化した。

景況改善・悪化の分岐点となる50は上回ったが、市場予想の51.7を下回った。

統計局のZhao Qinghe氏は「一部の調査対象企業は、半導体不足や国際物流の問題、コンテナ不足、運賃上昇などの問題が依然深刻だと報告した」と述べた。

4カ月ぶり高水準となった財新の製造業PMIと対照的だった。

中国の景気回復は第1・四半期に加速。国内総生産(GDP)は18.3%増で、アナリストは今年の成長率を8.6%と予想している。

INGの大中華圏担当首席エコノミスト、アイリス・パン氏はリサーチノートで「輸出需要の回復が工場の受注を支援し、(1日から始まる)5月の休暇がサービス部門を支える」と予想している。

また、欧米などの主要市場で新型コロナウイルスの流行が制御可能となれば、海外需要も上向く見込みとした。その上で、半導体不足は数四半期続き、電化製品価格を押し上げる可能性があると指摘した。

内訳では雇用指数が49.6と、3月の50.1から低下し、企業が再び人員を削減したことが示された。3月はほぼ1年ぶりに50を上回っていた。

新規輸出受注の指数も50.4と、3月の51.2から低下した。ただ、50を上回る水準は維持した。

原材料コストの指数は66.9。3月の69.4から低下したものの、依然高止まりしている。

一方、4月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)は54.9と14カ月連続で50を上回ったが、3月の56.3から低下した。建設部門の指数の落ち込みが響いた。

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