大前研一「日本のシステム開発が失敗ばかりする根本原因」 - デジタル庁はゼロからやり直せ
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注目のコメント
納得するフレーズの多い記事。
記事でいうところの「デザイン」がつまりは要件定義とか詳細設計のことなのかと思いますが、ここがフニャフニャで軽視しているから結果がお粗末になるのでしょう。
仏作って魂入れず、そんな感じか。
「マイナンバーについては、3月31日の衆議院内閣委員会で、菅義偉首相がマイナンバー制度に関する国費支出の累計が、関係法成立後の過去9年で約8800億円に上ると明らかにした。立憲民主党の後藤祐一議員が「コストパフォーマンスが悪すぎるのではないか」と指摘すると、「確かに悪すぎる」と菅総理は費用対効果の低さを認めた。」
「なぜ政府が開発するシステムは、こんなにも「使えないシステム」ばかりなのか。その第1の理由は、政府に発注者としての知識と経験がないからだ。システム全体の構成を的確に捉える「構想力」がないのも問題だが、それを持つ人材を発注者にしていないことが原因と捉えてもいい。」
「一方で、日本の役人は学生時代はテストができたかもしれないが、文系ばかり。正解・前例がある問題を解くのは得意だが、コンセプトをつくって、システムを設計するという創造力・構想力は貧弱だ。発注側は自分たちでデザインできないから、自分たちの職場に臨時の席を設け、ITゼネコンから派遣されたコンサルタントを常駐させて、システム設計を丸投げするに至るのだ。」システム開発のプロジェクトマネジメントを多数経験した身からすると、システム開発の実務面において一番重要なことは、「開発対象のプロセス・ワークフローを可視化する」ことに尽きると考えています。
システム化を考えると、画面設計等わかりやすいところに目が行きがちですが、誰が何をするのか、その次はどこに流れるのかといったフロー図(現在、システム化後)が描けていないと、対処療法的な仕組みなったり、プロセスの抜け漏れに繋がるリスクが生じます。
フロー図の作成は手間になりますが、高品質な手戻りのないシステム開発を進めるためには、不可欠なアウトプットと考えます。