[ブリュッセル 21日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は21日、人工知能(AI)の利用に関する規則草案を発表した。大半の監視や子どもの搾取につながるAIの利用を禁止するほか、主要インフラや人材の採用、法執行機関など、高リスクとされるAI利用では厳格な保護措置が求められるなど、厳格な内容が盛り込まれた。

また、企業が違反した場合には世界売上高の最大6%、もしくは最大3000万ユーロ(3600万ドル)いずれか高い方の罰金が課される。

欧州委のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は米国や中国がAI技術を主導していることを視野に、「AIの信用を確実にするため、EUは今回の画期的な規則案によって、国際基準の策定を主導する」と述べた。

しかし、人権擁護グループなどは、欧州委の提案には抜け穴があり、抑圧的な政府による悪用の余地があると指摘した。