[16日 ロイター] - 16日の米国株式市場は上昇し、ダウ工業株30種とS&P総合500種指数が終値で最高値を更新した。底堅い経済指標や企業決算が買い材料になった。

週間ではダウ、S&Pともに4週連続で値上がり。ナスダック総合指数は2月12日に付けた最高値まであと1%弱に迫った。

株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は1年2カ月ぶりの水準に低下するなど、市場には落ち着きもうかがえる。

DWSグループの米州トレーディング部長、ジョージ・キャトラムボーン氏は「利上げ前にどこまで上がれるかが焦点だ」とした上で「インフレ率が大幅に上昇し、連邦準備理事会(FRB)が利上げを検討し始めるまではゴルディロックス(適温)相場になる」と予想した。

金融大手モルガン・スタンレー(モルガンS)は2.8%安。米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントを巡る巨額損失問題に絡み、約10億ドルの損失を計上したと明らかにした。第1・四半期決算は利益が2倍に増加した。

アップルは0.3%安。アマゾン・ドットコム、テスラ、マイクロソフトは0.1─0.6%高。

米取引所の合算出来高は99億9000万株。直近20営業日の平均は110億2000万株。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.36対1の比率で上回った。ナスダックでは1.20対1で値下がり銘柄数が多かった。