[北京 16日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は16日、フランスのマクロン大統領、ドイツのメルケル首相とオンライン形式で首脳会談を行い、気候変動問題で中国がフランスとドイツと協力関係を強化する意向を示した。中国国営通信社の新華社が報じた。

習氏は「気候変動対策は人類にとって共通の課題であり、地政学的な交渉手段や他国の攻撃材料、貿易障壁を導入する口実にしてはならない」と述べた。

米国務省は昨年9月、トランプ政権時代に、中国が空気や土地、水の質の問題を「故意に無視」しており、温室効果ガスにより世界中の健康を危険にさらしていると指摘。中国が猛反発した。

米バイデン政権で気候変動問題を担当するケリー大統領特使は現在、中国政府の気候変動担当特使の解振華氏と会談するために上海に滞在している。

習氏は、中国と欧州連合(EU)の関係には新たな機会と、さまざまな課題があると指摘した。フランスとドイツを含む国外企業にとって公平で差別のない環境を整えるとし、欧州も中国企業を同じように前向きに受け入れることを望むと述べた。