キューバのカストロ氏、退任表明 兄弟統治に幕、後任は現大統領か
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ラウル・カストロ氏が、2008年にキューバの国家元首にあたる国家評議会議長に就任した際の国会を取材しました。当時、兄のフィデル・カストロ氏は闘病中で欠席でしたが、ステージ中央付近に席が設けられ、影響力を維持していました。一時代が終わったように思います。
当時はアメリカとの国交回復前で、アメリカのレトロカーと言われる年代物の乗用車が日常的に使われるなど、古きよき時代の風景がたくさん見られました。一方で経済的に厳しい状況も随所に垣間見られ、当時はインターネットも一般市民には広く開放されていませんでした。そんなキューバを支えていたのが中国で、新車の中国製公営バスはかなり目立つ支援でした。
ラウル氏も高齢で、アメリカとはトランプ政権時に再び往来が制限されるなど、国家運営は厳しい状況だったと思われます。
社会主義路線を堅持しつつも、現実的な市場経済への移行と改革が、次期政権の担う課題ではないでしょうか。自由、民主主義、多様性を標榜する米国がキューバを目の敵にしている現状を見てきて、米国の理念は単なる自己中だなと感じていますが、もし米国の経済封鎖がなければ、キューバの経済は今よりは遥かに良かったと思う。僕らが口にするラム酒もバカルディではなくハバナクラブを飲んでいた事でしょう。賛否はあれど、これだけ経済的に恵まれない国が教育や医療で先進国並みの水準を維持してきた事はカストロ体制の最大の功績でしょう。