[ニューヨーク 15日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドル指数がほぼ変わらず。朝方発表された好調な米指標が追い風となったものの、米債利回り低下や株高が圧迫した。

3月の小売売上高は前月比9.8%増と、前月からプラスに転じ、昨年5月以来10カ月ぶりの大幅な伸びを記録した。

10日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は57万6000件と、前週から大幅に改善し、昨年3月中旬以来約1年ぶりの低水準となった。

米10年債利回りは1カ月ぶり低水準に沈み、ドルへの投資妙味が薄まった。

米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は15日、米経済は連邦準備理事会(FRB)が掲げる物価と雇用を巡る目標の達成に程遠いとの認識を示した。

終盤の取引で、ドル指数は前日からほぼ変わらずの91.608。一時、1カ月ぶりの安値となる91.487に下落する場面もあった。

ユーロ/ドルは0.04%安の1.1975ドル。一時6週間ぶり高値となる1.1994ドルを付けた。

ドル/円は0.23%安の108.65円。

リスク選好度の高まりを反映し、豪ドル/米ドルは0.42%高の0.7755米ドル。

また、米政府はロシアによる昨年の米大統領選への介入やサイバー攻撃など「悪質」な活動に対する報復として、包括的な制裁措置を発動した。

こうした地政学的リスクの台頭が安全資産としての米債需要押し上げにつながった可能性がある。

ロシアルーブルは下落し、一時対ドルで2%安、対ユーロでは約5カ月ぶり安値を付けた。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.12%安の6万2910ドル。

ドル/円 NY終値 108.74/108.77

始値 108.82

高値 108.87

安値 108.62

ユーロ/ドル NY終値 1.1965/1.1969

始値 1.1962

高値 1.1983

安値 1.1957

(表はリフィニティブデータに基づいています)