[13日 ロイター] - 人工知能(AI)処理用の半導体を手掛ける米サンバノバ・システムズは13日、ソフトバンクグループ傘下のビジョン・ファンド2が主導する資金調達ラウンドで6億7600万ドルを調達したと明らかにした。

企業価値の評価額は50億ドルを上回り、累計の資金調達額が10億ドルを超えた。

調査会社ピッチブックによると、半導体ベンチャーの資金調達額としては過去20年間で3番目に大きい。

サンバノバは台湾積体電路製造(TSMC)にAIチップの生産を委託。半導体そのものを販売するのではなく、サーバーやAIソフトの構築に活用し、企業にリースしてサブスクリプション(定額課金)で収入を得ている。

ロドリゴ・リアン最高経営責任者(CEO)によると、同社はスマートフォンやノートパソコンで広く使われている「x86」や「ARM」といった半導体技術は使わず自前のアーキテクチャーを開発した。

昨年の早い段階で半導体不足の「うわさ」が耳に入ったため、TSMCの生産能力確保のために投資を行い、世界的な半導体不足の影響を逃れたという。

最新の資金調達ラウンドではシンガポールの政府系ファンド、テマセク・ホールディングスとシンガポール政府投資公社が新たに出資したほか、ブラックロックやインテル・キャピタルなどの追加出資を受けた。