[7日 ロイター] - 米交流サイト(SNS)大手フェイスブックは、過去に流出した利用者5億3000万人以上の個人情報がインターネット上で最近閲覧可能になっていた問題について、当該の利用者に通知しておらず、通知する予定もないと、広報担当者が7日、明らかにした。

ビジネス・インサイダーは先週、利用者がプロフィールに登録した電話番号などの情報が、誰でも閲覧できるデータベースに公開されていると報じていた。フェイスブックは6日のブログへの投稿で、2019年9月以前に「悪意ある者たち」がフェイスブックの脆弱性を突いてプロフィールの登録情報を収集した際のデータだと説明していた。

広報担当者は、どの利用者に通知すべきかがはっきりせず、利用者が問題を直せるわけでもない上に情報はインターネットで閲覧できるため、通知を見送ることを決めたと説明。同社は、19年に問題が発覚した後、情報流出の抜け穴をふさいだとしていた。

同社によると、流出した情報には金銭や健康に関する情報やパスワードは含まれていなかったという。

フェイスブックは19年7月に個人情報保護の不備を巡り連邦取引委員会(FTC)と和解しており、和解の一環として、同社は500人以上の利用者情報が不正侵入で流出した場合は、確認後30日以内に詳細を報告することが義務付けられている。

広報担当者は規制当局とのやりとりについてコメントを控えたが、当局からの質問には回答していると述べた。