[メルボルン 6日 ロイター] - アジア時間6日の取引で、原油先物価格は上昇。前日は産油国の協調減産縮小への懸念で4%超下落したが、ドルの下落が原油相場の買い材料になっている。

0012GMT(日本時間午前9時12分)時点で北海ブレント原油先物は0.83ドル(1.3%)高の1バレル=62.98ドル。前日は4.2%下落。

米WTI先物は0.80ドル(1.4%)高の59.45ドル。前日は4.6%下落。

CMCマーケッツの首席市場ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は「ドル安がプラス材料で、米経済への信頼感の高まりも支援している」と指摘。

英国がイングランドの行動制限を今月12日に緩和し、全ての小売店やジムなどの営業再開を認めることも市場心理の改善に寄与。これが、石油輸出国機構(OPEC)など産油国による先週の減産縮小決定を巡る懸念を一部相殺した。

OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」は1日、協調減産を5月以降、段階的に縮小していくことで合意した。

ANZリサーチはリポートで「インドや欧州連合(EU)などでのコロナ感染者の増加を背景に市場参加者は慎重なスタンスを崩しておらず、追加の行動制限は(石油)需要の重しとなる公算が大きい」と分析した。