(ブルームバーグ): 北米映画市場で先週公開されたワーナー・ブラザースとレジェンダリーの「ゴジラvsコング」が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)発生後の封切り記録を塗り替えた。

調査会社コムスコアによると、同作品は2-4日の北米興行収入が約3220万ドル(約35億6000万円)、イースター(復活祭)ホリデーの5日間では4850万ドルと、コロナ禍の下でのこれまでの封切り記録(「ワンダーウーマン 1984」) のほぼ倍となった。

同社のメディア担当シニアアナリスト、ポール・ダーガラベディアン氏は「劇場サイドにとって過去1年余りで最良のニュースだ」と述べ、ゴジラvsコングのような大掛かりな予算を投じたSFアクション超大作こそ「大型スクリーンだけが提供できるインパクトの強い没入型体験にうってつけ」と証明されたと指摘した。

コムスコアによれば、北米映画市場の興行収入は1年前に比べ85%余り減っている。映画館の再開ペースは鈍く、受け入れ観客数にも厳しい制限が課されている。

映画会社はゴジラvsコングを含め主要作品をオンラインでも配信しているが、映画館に早く観客が戻り始めている状況は、劇場での鑑賞への繰り延べ需要の大きさを物語る。

原題:‘Godzilla vs. Kong’ Marks Covid-Era Box Office Breakthrough (1)(抜粋)

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