(ブルームバーグ): ドイツ銀行の資産運用部門DWSグループは、クリスティアン・ゼービング同行最高経営責任者(CEO)の承認を得て、事業に変革をもたらすような大型買収を検討する態勢を整えた。

事情に詳しい関係者によると、DWSグループ責任者のアソカ・ブアマン氏は大規模な合併・買収(M&A)や既存事業を補完するボルトオン型の買収の機会を探っている。ゼービング氏は以前、ドイツ銀の持ち株が希薄化するのを嫌がっていたが、適切なM&Aの資金調達でDWSが新株を発行するのは容認するとブアマン氏は確信しているという。関係者は非公開の情報だとして匿名を条件に語った。

DWSとドイツ銀行はコメントを控えた。

この関係者によると、DWSと他の資産運用会社の間で進んでいる協議は全くないが、DWSにとってはクレディ・スイスの資産運用部門が買収の候補になる可能性があるという。クレディ・スイスは最近、同部門の選択肢を検討していると表明。グリーンシル・キャピタル、アルケゴス・キャピタル・マネジメントの関連で損失の発生が見込まれるため、クレディ・スイスが同部門を売却すれば資本バッファーの強化にもつながる。

原題:Deutsche Bank’s DWS Signals a Green Light to Pursue Big Merger(抜粋)

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