(ブルームバーグ): クレディ・スイス・グループは実業家サンジーブ・グプタ氏の商品トレーディング主要部門の一つを破綻処理させようとしている。グプタ氏は最大の融資元だったグリーンシル・キャピタルの破綻で、自らの企業帝国が危うくなっている。

リバティ・コモディティーズの破産申請は30日遅く、英国の裁判所にシティグループの部門が行った。非公開の情報だとして匿名を要請した関係者によると、シティの行動はクレディ・スイスの指示に基づくものだった。

自らの企業グループ、GFGアライアンスの生き残り確保に努めているグプタ氏にとっては、事態が大きく悪化したことを意味する。グリーンシル破綻以降の数週間、グプタ氏とGFGは新たな資金調達源を模索すると同時に、既存の取引金融機関には融資継続を訴えてきた。

GFGの広報担当者は「GFGはグリーンシル管財人のグラント・ソーントンと建設的な議論を進めており、今後について合意に基づく友好的な解決策を交渉しようとしている」と回答。クレディ・スイスの広報担当者はコメントを控えた。

リバティ・コモディティーズはグプタ氏のトレーディング事業を支える主要部門の一つで、2020年3月までの1年間で42億ドル(約4640億円)の収入を上げていた。

原題:Credit Suisse Seeks to Put Gupta Trading Unit Into Insolvency(抜粋)

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