[フランクフルト 31日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局が発表した3月のユーロ圏消費者物価指数速報値は前年比1.3%上昇で、前月(前年比0.9%上昇)から伸びが加速した。アナリストの予想とは一致した。

3月の上昇加速は、エネルギー価格や未加工商品価格の上昇が要因。欧州中央銀行(ECB)はすでにインフレ加速を予想し、一時的な現象との見方を示している。

ECBがコアインフレ率と呼ぶ変動の大きいエネルギーと食品を除外した消費者物価指数の前年比上昇率は1%で、前月の1.2%から低下。エネルギーと食品に加えてアルコールとたばこも除外した消費者物価指数の前年比上昇率も1.1%から0.9%に低下した。

エコノミストは、インフレ加速は主にテクニカルなもので、昨年の原油安などが影響していると指摘する。

ABNアムロはリポートで「食品やエネルギー価格、増税による統計的効果、一部サービス価格上昇といった押し上げ要因は一時的なもので、来年以降、インフレ率は急激に減速する」との見方を示した。