NY株反落、104ドル安 米長期金利上昇に警戒感
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ダウ平均は前日に史上最高値を2営業日連続で塗り替えたため、利益確定の売りに押されやすい展開でした。
午前中は米長期金利の指標である10年物国債利回り長期金利が1.77%台半ばを超え嫌気され、ハイテク銘柄を中心に売りが膨らみました。
ただ、バイデン米大統領が本日公表する3兆ドルに及ぶインフラ投資計画や新型コロナウイルスワクチン普及への期待感( バイデン大統領は4月19日までに米国の成人の90%にワクチン接種の資格が発生し、利用できる薬局の数も2倍以上に拡大すると述べていた。 )を市場はポジティブに捉えています。
また、前日米投資会社アルケゴス・キャピタルの問題で金融株やバイアコムCBS、ディズカバリーといったストリーミング関連株への売りが強まっていましたが、昨日はその動きも一服しており、寧ろそれらの銘柄は買い戻された事で、市場では金融業界への不安は強まっているものの、市場全体への影響は限定的との見方が有力となっている事で、市場では安堵感は出ました。
とは言え、一部の州では感染が再び拡大の気配が見られており、市場も神経質になっています。欧州では感染第3波が広がりを見せ始めていることも今後株式市場にとって気掛かりな要因になりそうです。
市場では引き続き金利上昇懸念は拭えないですが、市場はそれをポジティブに消化しようとしています。
つまり、世の中には良い金利上昇と悪い金利上昇があり、今回の金利上昇は良い金利上昇という解釈なのです。
それを根拠に昨日発表された3月の米消費者信頼感指数は109.7と、前月の90.4から上昇し、新型コロナウイルス感染拡大によるパンデミック(世界的大流行)が始まった2020年3月以降で最も高くなりました。
4-6月期には、金利上昇、ミクロ・マクロ経済状況、コロナ状況など、依然として不安定要素が根本に存在しています。しかし、現時点では、過剰流動性(投資資金)は金融市場に残っており、ある種の楽観論をベースにしたセクターローテーションは続きそうな雰囲気満載です。