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京大の卒業式で、当時の松本紘総長からいただいた言葉がずっと心に残っています。

・サステイナビリティがもてはやされているが、それはまるで中世時代の免罪符のように、人々に困難が簡単に克服できるというイル-ジョンを与えかねない。事態はもっと深刻である。
・様々なレベルで生存が問題となる大競争時代が既に始まっている。生存を支える科学技術の開発が問題解決に間に合うかどうか、そのスピードが極めて重要
・人間社会の「サステイナビリティ」よりも人類の「サバイバビリティ」。いまこそ「生存学」を。

総長と目があった時、
「本当にやばいぞ、生き延びてくれ」と、託すような光を見たのが忘れられず。それからずっと「サステナビリティではなくサバイバビリティだ」と思い続けてきました。小泉環境相にもこの言葉を直談判しました。

式辞を聞いてはや10年以上。サステナビリティなんて悠長なこと言ってる場合じゃないことが、次々に数字で明らかにされてきています。
SDGsばかりが人口に膾炙する中、安宅先生はそれに警鐘を鳴らし続けてくださっている。この警鐘を聞き、本当の危機に気づき、「ランできる世界」を創造していくビジネスや活動がひとつでも増えることを願いますし、自分も行動を急がねばと思います。

松本元総長 式辞全文

https://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/profile/intro/president25/speech/090324_1.htm
PHP Voice4月号寄稿記事からの第三段が出ました。この投込を受け、Voice 来月号(5月号)から三階連続でサバイバル時代について連載します。乞うご期待!

この間の #WeeklyOchiai で来たり来る #Disaster_and_Pandemic_abundant な社会に興味を持たれた方、ご覧頂ければ幸いです。

全文読まれたい方は以下を。このVoice4月号ですが、なんと僕の記事の前に河野大臣と宮田先生の対談があり、さらに哲学者マルクスガブリエル氏(史上最年少28でボン大学の正教授!)の記事も。書店では割とすぐ無くなるので入手はネット通販がオススメです。FYI

https://amzn.to/3s8WLYO
『50年後、100年後の地球、人類、そして自分の子や孫たちの未来を考えるのであれば、人口はいまのトレンドどおりに減るのが正義。』

とあって嬉しかった。それは、盛り上がっているバイオテックや脳科学の分野の技術で、人間をアップグレードするホモ・デウス化が始まっているのを感じ心配だからです。

ゲノム編集技術やNeuraLinkのような脳に埋め込む機械の技術で、賢くなって長生きできるセレブ達が出てくると思いますが、貴族ライフスタイルの大量消費型の人間が死ななくなると、どうなるのでしょう。
セレブ以外の人間も寿命が延びるとなると、人口増加→環境破壊に繋がりそうですよね。

現代の社会から疎外された人達の死に方に「自殺」と「孤独死」があると思います。これから温暖化による食糧不足で、近い将来身近な死因に「飢餓」と「暴力」も付け加えられそうだと思いました。
人口を減らすのが正義なら、もうちょっとマシな死に方が出来る社会が良いです。

ディストピアを避けるためにも、防災を考えるのは、人間が作ったシステムに依存しきった今の生活を改める良い機会だと思います。

人と人とが助け合うコミュニティ作りも大切だと思います。誰もに良好な関係のある友人150人が徒歩30分圏内にいるような社会サービスデザインとか。

支え合う共同体が希薄化し、これからどんどんシステム化する社会で、今の若い10代の子達には子供を作るのを勧めたくないです。今でさえ、孤立育児や虐待や子供の自殺で苦しむ人が多くいる社会で、それがもっと深刻になりそう。

結局サバイバルに大切なのは、特に資本のない若者にとっては、助け合える友達を持つこと、自然と普段から触れ合うことだと思います。

あとエコでエシカルな暮らしへシフトすること。
人間が行う経済活動が地球のキャパや正常な運営範囲を超えていることが簡潔に、そして定量的に説明されています。
そして何よりも、より大きな視点で考えさせられる議論の提示となっています。


私が特に共感するのは、人口増加モデルに対して異議を唱えている部分です。今の経済成長モデルは未だ人口増加がキーファクターであるため、人口増という社会政策は経済政策と同一視され、それゆえに「減らす」という選択が非常に政府として取りづらい側面があります。

AIを始めとする生産性革命が実現すると、生産労働人口と経済成長が明確に切り離せる期待があります。
ただし、消費サイドは数の論理は引き続き有効かつAIはその主体となれないため、引き続き人口と経済成長の相関は残りますが、労働力の少ない小規模国家が世界で高いプレゼンスを示す可能性は出てきます。

いずれにせよ、人口減を悲観的に捉え続ける風潮に対する価値ある視点と問いかけであり、目先の海外からの労働力補填のような浅い議論でなく、地球などマクロ環境を起点としたあるべき姿を討議するような流れが更に出てくることを期待します。