[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米国株式市場は上昇し、ダウ工業株30種は199ドル高で取引を終えた。景気回復への楽観的な見方から引けにかけて買いが集まった。

米労働省が発表した週間の新規失業保険申請件数は予想以上に減少し、昨年3月中旬以来約1年ぶりの水準に改善した。バイデン米大統領はこれについて、経済の前進との見方を示した。

四半期末のポートフォリオ調整や、グロース(成長)株からバリュー(割安)株へのシフトなどを背景に、取引時間中は上下に値が振れる展開となった。

バリュー株は1.2%上昇し、0.1%安となったグロース株をこの日もアウトパフォームした。ただ、このところ売り込まれていたアップルには買いが入り、0.4%高となった。

インバーネス・カウンセルのチーフ投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「これといった主導役は見当たらない。シクリカル(景気循環)株が買われたかと思えば、翌日にはハイテク株が買われる」とした上で、「大規模な売りが見られないのはポジティブだ」と語った。

個別銘柄ではナイキが3.4%安。中国新疆ウイグル自治区における強制労働を巡るコメントが同国のソーシャルメディアでやり玉に挙げられた。

米取引所の合算出来高は126億9000万株。直近20営業日の平均は138億4000万株。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.66対1の比率で上回った。ナスダックでも1.75対1で値上がり銘柄数が多かった。