[ロンドン 24日 ロイター] - 今月経営破綻した英金融サービス会社グリーンシル・キャピタルを巡り、キャメロン元英首相が同社が公的融資を受けられるよう政府関係者に働き掛けていたとの報道について、ジョンソン首相は24日、まったく知らなかったと述べた。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、グリーンシルが経営破綻する数カ月前、キャメロン氏は同社が新型コロナウイルス危機対応の公的融資制度を活用できるよう政府関係者に働き掛けていた。

ジョンソン首相はこの報道について議会委員会で問われると「まったく初耳だ。そのような接触があれば、当然ながら適切に記録されるだろう」と述べた。

一方、イングランド銀行(英中銀)のハルデーン理事は同日、新型コロナ関連の特別融資制度の対象にグリーンシルを含める要請を中銀が却下していたことを明らかにした。

ハルデーン氏はITVのテレビ番組で、キャメロン氏がグリーンシルの代理で英中銀に接触したとの報道について聞かれると、「中銀は特別融資へのアクセスに明確な基準を設けており、グリーンシルはこの基準を満たさず、アクセスを認められなかった」と述べた。