[東京/ソウル 25日 ロイター] - 北朝鮮は25日午前7時過ぎ、日本海に向けて弾道ミサイルを2発発射した。日本の防衛省によると、いずれも約450キロ飛行し、排他的経済水域(EEZ)外に落下した。北朝鮮が弾道ミサイルを発射するのは2020年3月以来。米バイデン政権の発足後、初となる。

防衛省によると、ミサイル2発は北朝鮮東岸の宣徳付近から東方向に発射された。従来から北朝鮮が保有しているスカッドミサイルの軌道より低い高度を飛行。岸信夫防衛相は、高度は100キロ未満だったとしている。海上保安庁によると、ミサイルはそれぞれ約420キロ、約430キロ飛翔した。

北朝鮮の弾道ミサイル発射は、国連安保理の決議違反。菅義偉首相は国家安全保障会議(NSC)を開催した後に会見し、「わが国と地域の平和、安全を脅かす」と語った。その上で、米バイデン政権と議論する考えを示した。日米の首脳は4月に米ワシントンで会談を予定している。日本政府は北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議し、非難した。

北朝鮮は21日、同国の西海岸沖合から巡航ミサイル2発を発射した。バイデン大統領は「(北朝鮮が)何も大きく変わっていないことがわかった」とコメント。米政府高官は、安保理決議に違反するものではないと説明し、引き続き北朝鮮との対話に前向きだと説明していた。

北朝鮮が最後に弾道ミサイルを発射したのは、2020年3月29日。このときは短距離弾を2発、東岸から日本海に向けて発射し、約250キロ飛行した。

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