[北京 21日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は21日、中国の金融政策について、金融リスクを減らすとともに的を絞った経済成長支援に重点を置く必要があるとの認識を示した。

チャイナ・デベロップメント・フォーラムの非公開セッションでの講演内容を人民銀行が公表した。

「中国のマクロレバレッジ比率は基本的に安定している。経済主体に前向きなインセンティブを提供し金融リスクの拡大を抑えるべきだ」と発言。

また、中国の金融政策は主要分野に対する的を絞った支援などに集中すべきとの考えを示した。

中国政府は、新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた中小企業の雇用支援方針を打ち出している。

総裁は、現在の中国の広義マネーサプライの伸びは約10%で、基本的に名目経済成長と一致していると指摘。

「中国の金融政策は通常のレンジにあり、流動性と適切な金利水準を提供する余地がある」と述べた。