(ブルームバーグ): 中国の独禁当局が電子商取引会社のアリババグループに過去最大の罰金を科すことを検討している。ダウ・ジョーンズ通信が事情を知る複数の関係者の話を基に報じた。

この報道によると、アリババに対しては、2015年に米クアルコムが反競争的慣行で支払った9億7500万ドル(現在のレートで約1060億円)を超える額の罰金が検討されている。クアルコムの罰金は中国で企業に科された罰金としてこれまでで最大。

アリババはまた、競合のJDドットコム(京東)などのプラットフォームでも商品を販売している業者に対してアリババか他社かの一つを選ぶよう迫る慣行をやめるよう求められる見通し。当局はさらに、本業のオンライン小売り事業とは関係のない一部資産の売却を義務付けることも検討しているという。

それでも措置は比較的軽度で済みそうで、当局はアリババをつぶしたいとは考えていないと、ダウ・ジョーンズ通信は中央政府の意思に詳しい関係者の話として伝えた。

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