[ベルリン 10日 ロイター] - 独スポーツ用品大手アディダスは10日、今年の売上高は中国をはじめとするアジアや中南米を中心に急回復するとの見通しを示した。ただ、傘下ブランドのリーボックの分離関連の費用で利益は限定されるとした。

2020年第4・四半期決算は売上高(為替変動を除く)が1%増の55億5000万ユーロ(65億9000万ドル)、営業利益は小幅減の2億2500万ユーロ。それぞれ54億7000万ユーロ、2億0200万ユーロのアナリスト予想を上回った。

欧州の店舗は約半数が休業していたが、オンライン販売が43%伸びた。

現在は95%超の店舗が再開している。21年の売上高は10%台半ばから後半の伸びとなり、大中華圏やその他のアジア、中南米では最大30%増を見込んでいる。

継続事業からの純利益は12億5000万─14億5000万ユーロに増加する見通し。

ただ、リーボックを別会社とするコストにより営業利益は約2億5000万ユーロ、純利益は2億ユーロの影響を受けるとしている。

また新戦略の一環として、大中華圏を他のアジアとは別の市場と位置付け、欧州・ロシア・新興国市場を新たに欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域に分類することも発表した。

EMEAの売上高は10%台半ばから後半、北米は1桁台後半の伸びとなる見通し。