[北京 8日 ロイター] - 中国の全国人民代表大会(全人代)は8日、新疆ウイグル自治区から香港まで幅広い課題を巡る欧米諸国からの圧力が高まる中、外国による制裁や外国の「広い法域」に対処するための立法を加速すると表明した。

栗戦書・全人代常務委員会委員長は、「外国からの制裁や介入、海外勢の広い法域に対処するため」中国が向こう1年間で対外関係に関する立法や「法的手段の強化」を加速すると述べた。法案の詳細には触れなかった。

新疆自治区におけるウイグル族や香港の民主化運動に対する中国の対応への懸念を表す手段として、米国は対中制裁を強化。香港の国家安全維持法の制定に加担したとして、栗氏の下にいる全人代の副委員長14人が米国の制裁対象となっている。

中国は、カナダが2018年、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)を米国の身柄引き渡し要請に基づき逮捕したことを非難しており、「広い法域」の例として挙げている。